· パイロットの目 · 6 min read
40年かかってやっと気づいたゴルフの本質
30歳から始めて、40年。 100を切れたのは65歳の時でした。 それまでずっと100前後をウロウロ。いい時があっても一瞬で崩れる。トップしたり、ダフったり。上がってみればダブルパー——そんなホールが毎回ありました。 練習していなかったわけじゃないんです。 インストラクターにも習った。
30歳から始めて、40年。
100を切れたのは65歳の時でした。
それまでずっと100前後をウロウロ。いい時があっても一瞬で崩れる。トップしたり、ダフったり。上がってみればダブルパー——そんなホールが毎回ありました。
練習していなかったわけじゃないんです。
インストラクターにも習った。打ちっぱなしで打ちまくった。一生懸命やっていました。
でも、上達しない。
学ぶことを学んで、教わることをやめた
転機は、W.T.ガルウェイの『インナーゴルフ』を読んだことでした。
そこで気づいたのは、他人の感覚は、絶対に自分では再現できないということ。
「こう振れ」「ここに力を入れろ」——インストラクターの言葉は、その人の身体で感じた感覚です。私の身体は違う。骨格も、筋肉も、癖も、全部違う。
人の言葉をそのまま真似しようとしても、自分の身体では別のことが起きている。
これ、実は飛行機の操縦でも同じでした。
教官の言う通りにやっている間は、絶対に上達しない。「傾いたら直せ」と言われても、傾く前に気づけるようになるには、自分の身体で感じ取るしかなかった。
自分の内側に意識を向ける
毎朝、素振りを始めました。
ただ振るんじゃなくて、クラブの軌道や、身体の感覚に意識を向けながら。
気持ちよくクラブが走る感覚。それを自分で見つけていく。
1年以上かかりました。
でも、コースに出ると全然違うスイングになってしまう。
今思えば、ボールの行方が気になって、「当てなきゃ」という意識が先に立っていた。腕で振るスイングになって、まともに当たらない。
データに惑わされた時期
「もっとボールを打つ経験が必要だ」と思って、近くにできたインドアゴルフに入会しました。
ところが、これが裏目に出た。
飛距離やスピン量、打ち出し角度——データが全部出るんです。
数字を見ると「もっと飛ばしたい」と思ってしまう。力んだスイングを繰り返し練習して、それがそのままコースに出てしまった。
スコアはめちゃくちゃになりました。
基本に戻る——骨盤の動きだけ
YouTubeでいろいろ見ましたが、結局たどり着いたのは基本のハーフスイングでした。
腕で振らない。腰で振る。
人間の運動は、すべて骨盤の動きから始まっている。
でも骨盤って、回るようにはできていないんです。股関節との連携で、前後に動くだけ。その動きに釣られて肩が回る。
この骨盤の動き、背骨の位置——そこだけに意識を向けて、ハーフスイングを繰り返しました。
70歳、人生で一番安定している
効果が出てきました。
ボールがまっすぐ飛ぶようになった。
まっすぐ飛ぶと、気持ちが安定する。余裕が出てくる。
アプローチも安定するから、「刻む勇気」が持てるようになった。無理をしなくなった。
70歳。
ゴルフを始めて40年。
今が、人生で一番安定しているかもしれません。
他人の感覚は、再現できない。
自分の内側で何が起きているか——それだけに意識を向ける。
遠回りしましたが、これがわかっただけでも、40年やってきた価値はあったと思っています。